バンドウォーク 株で勝つインジケーターと見極め方
<ボリンジャーバンド>
ボリンジャーバンドの±1σの範囲内に株価が収まる確率 ⇒ 約68.3%
ボリンジャーバンドの±2σの範囲内に株価が収まる確率 ⇒ 約95.4%
ボリンジャーバンドの±3σの範囲内に株価が収まる確率 ⇒ 約99.7%
+3σにタッチしたら、そろそろ株価が下落するサイン
-3σにタッチしたら、そろそろ株価が上昇するサイン
バンドウォークとは
バンドウォークとはボリンジャーバンドの現象の1つと述べました。
すでに述べたように、ボリンジャーバンドは±2σ内にローソク足(株価)が収まる確率が約95.4%にも達します。±3σにいたっては、確率約99.7%。
ボリンジャーバンドは横ばいトレンドや緩やかなトレンドの時には、±3σの範囲内できれいに株価が上下してくれることが多い。
その時よく発生するのが、バンドウォークです。
もう少し専門的にいうと、バンドウォークとは価格がバンドに沿って推移していく状態を意味します。
バンドウォークが株の個別銘柄で起きた例
<株価上昇パターン1>
<株価上昇パターン2:逆三尊からのバンドウォーク>
<株価下落パターン>
<株価長期上昇 ⇒ 下落パターン>
バンドウォークの見極め方 ボリバンの5つの特徴
★スクイーズ(収縮)後に発生しやすい
★エクスパンション(拡大)と同時に発生する
★強いトレンドになりやすい
★株価の上昇・下落のどちらでも発生する
★スクイーズが始まるとバンドウォーク終了のサイン
バンドウォークはボリバンの収縮後に始まり
★チェックポイント★
・スクイーズ後にバンドウォークになっている
・エクスパンションと同時にバンドウォークになっている
・強い上昇トレンドになっている
・バンドウォークのエントリーポイントはスクイーズ終了時である
バンドウォークはボリバンのエクスパンションと同時に始まり
スクイーズ ⇒ エクスパンション ⇒ スクイーズ ⇒ エクスパンション
なので、バンドウォークで順張り勝負する場合には、ボリバンのエクスパンションの始まり地点を見極めることがカギとなります。
バンドウォークは強いトレンドになりやすい
スクイーズ終了後、エクスパンションが始まると同時に、強い下落トレンドになっているのがわかります。
上昇バンドウォークと下降バンドウォークのどちらもある
スクイーズが始まるとバンドウォーク終了のサイン
バンドウォークの終了の見極め方
★チェックポイント★
・バンドウォークの後、スクイーズになった時点で上昇トレンド終了
・スクイーズ後、再びバンドウォークになっている
つまり、バンドウォークの終了の見極め方はスクイーズを見つけることにありと言えそうです。
バンドウォークにおすすめのインジケーター
バンドウォークにおすすめのインジケーターをご紹介していきましょう。
ボリンジャーバンド×MACD×ヒストグラム
※MACDの基本的な見方
★MACDがシグナルの上は上昇トレンド、下は下降トレンド
★MACDとシグナルが0ラインより上なら上昇、下なら下降
※MACDとシグナルのゴールデンクロス&デッドクロス
★MACDがシグナルを0ラインより下で上抜ける【買いサイン】
★MACDがシグナルを0ラインより上で下抜ける【売りサイン】
※ヒストグラムが0ラインをゴールデンクロス&デッドクロス
★ヒストグラムが0ラインをゴールデンクロス【買いサイン】
★ヒストグラムが0ラインをデッドクロス【売りサイン】
上のJTの株価チャートを見てわかることをまとめました。
・スクイーズ中に株価(ローソク足)が+3σにタッチしている(売りサイン)
・MACDがシグナルを0ラインより上で下抜ける(売りサイン)
・ヒストグラムが0ラインをデッドクロス(売りサイン)
【ボリンジャーバンドとMACDを組み合わせる理由】
MACDをボリンジャーバンドと組み合わせる理由は、売買シグナルを出すタイミングが早すぎないことにあります。
売買シグナルを出すタイミングが早すぎると「だまし」が多くなる傾向にあります。
ボリンジャーバンド×RSI×MACD
・RSIはオシレーター系インジケーターの代表格の1つ
・1978年にJ・ウエルズ・ワイルダー・ジュニアが開発
・0~100の範囲で推移する
・20~30の位置に下方基準線、70~80の位置に上方基準線が引かれる
・RSIは株価に先行することがある
※RSIの基本的な見方
★30(or20)を下回れば「売られすぎ」と見る
★70(or80)を上回れば「買われすぎ」と見る
★★かんたん解説★★
上のパナソニックの株価チャートを見てわかることをまとめました。
・バンドウォークが起こった後、RSIにいち早く「買いサイン」点灯
・RSIに遅れてMACDにも「買いサイン」が点灯
【RSIとMACDを組み合わせる理由】
ボリンジャーバンドにRSIとMACDのインジケーターを組み合わせる理由は、先行性指標のRSIと遅効性指標のMACDの両方を確認することで「だまし」を防ぐことにあります。
バンドウォークを使った順張りと逆張りのやり方
ボリンジャーバンドは順張りでも逆張りでも活用できることを意味します。
バンドウォークで順張りする方法
★★かんたん解説★★
上のBASEの株価チャートを見てわかることをまとめました。
・スクイーズの後にエクスパンションが生じている
・押し目がたくさんある
・SMA(真ん中のオレンジ線)が上昇トレンドラインとして機能
このことからも、バンドウォークのトレンドが非常に強いものであれば、最初にエクスパンションになった瞬間に「買い」で入れなくても、押し目を拾って利益を稼ぐことができるのがわかります。
バンドウォークで逆張りする方法
基本的な考え方として、バンドウォークでの逆張りにはボリンジャーバンドだけでなく、他のインジケーターやローソク足の形状、チャートパターンなどを組み合わせます。
★上段にはボリンジャーバンド(±2σ&±3σ)
★下段にはボリンジャーバンド%B(BB%B)
★★かんたん解説★★
上のGMO-GSの株価チャートを見てわかることをまとめました。
<左の赤丸の方について>
・バンドウォークの天井で「首吊り線」が出現 & ボリンジャーバンド%Bが買われすぎ。
⇒首吊り線は、上昇トレンドの天井で出るとトレンド転換シグナル。
<右の赤丸の方について>
・株価(ローソク足)が+3σにタッチ & ボリンジャーバンド%Bが買われすぎ。
⇒価格が+3σ内に収まる確率は99.7%。天井の可能性が高い。
・天井圏でローソク足「トンボ(十字線)」が出現。
⇒トンボ(十字線)はトレンド転換シグナル。
テクニカル分析の結果、上段に赤丸を付けた2か所は「新規空売り」のエントリーポイントと考えられる。
バンドウォークを回避した方がいい場合とは?
しかし、中にはバンドウォークを回避した方が良い場合もあります。
バンドウォークの注意点
クロサキの個人的な感想ですが、ボリンジャーバンドのバンドウォークを狙った投資は、長期的なスタンスよりも、中短期スタンスの投資の方が良いと思います。
9件のコメントがあります
>バンドウォーク2.0さん
コメントをありがとうございます。
バンドウォークはたしかに奥が深いですね。スクイーズ、エクスパンション、終了時点の見極め、だましの回避など…
覚えることはたくさんありますが、覚えてしまえば利益のチャンスは格段に増すと思います。
がんばっていきましょう。
>ボリンジャーバンドっすさん
コメントをありがとうございます。
バンドウォークは始めはわかりやすいのですが、終了時点をリアルタイムで見出すのはたしかにむずかしいですね。
そのためにインジケーターを組み合わせてテクニカル分析をしていきます。
>バンドウォークハンターさん
コメントありがとうございます。
ネット上のバンドウォーク系の記事は心なしか、FXの記事が多いような気がします。当サイトはおとなの株ラウンジなので株式投資に関する情報をお伝えしていきたいと思います。
バンドウォークの使い方がわかりやすいとのご感想をありがとうございました。
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ボリンジャーバンドの設定と使い方のコツ【株】
STEP1:チャートを表示させ「インジケーター」から「BB(ボリンジャーバンド)」を選ぶ
STEP2:ボリンジャーバンドの初期設定値を変える
ボリンジャーバンド設定値の推奨期間(短期・中期・長期)
長期トレード(数週間~数か月)
中期トレード:20日・21日・22日
長期トレード:50日・75日・100日
ボリンジャーバンドとは
ボリンジャーバンドとは、相場のボラティリティを一定期間の価格データから測定、統計学的な視点から価格の変動幅を予測表示したチャートとなります。
ボリンジャーバンドはトレンド系指標の代表格ですね。
ボリンジャーバンドは3σ~-3σに株価が収まる
・ボリンジャーバンドの±1σ ⇒ 約68.3%
・ボリンジャーバンドの±2σ ⇒ 約95.4%
・ボリンジャーバンドの±3σ ⇒ 約99.7%
ボリンジャーバンドの使い方は順張り・逆張り両方OK
株価の上昇トレンドであれば+2σ、+3σが近づいてきたら「売り」
つまり、ボリンジャーバンドとは順張りと逆張りのどちらにも使えるテクニカル指標ということになります。
ボリンジャーバンドの計算式
参考までにボリンジャーバンドの計算式をご紹介します。
ボリンジャーバンドの考案者ジョン・ボリンジャー
ボリンジャーバンドなどが開発された背景には移動平均線を活用し、株価推移の高値と安値のめどを見極めようという動きがあったとされています。
ボリンジャーバンドの見方【基本編】
ボリンジャーバンドの見方②:株価がボリンジャーバンドの「下方バンド」に「接近」
ボリンジャーバンドの見方③:株価がボリンジャーバンドの「上方バンド」を「突破」
ボリンジャーバンドの見方④:株価がボリンジャーバンドの「下方バンド」を「突破」
株価がボリンジャーバンドに接近した時の見方
上方バンドに接近した時
<上昇トレンド時>
上昇トレンド中に株価が上方バンドに接近すると、
・上方バンドを押し上げて株価が上昇する(上昇継続サイン)
<下降トレンド時>
下降トレンド中に株価が上方バンドに接近すると、
・株価が底入れしてトレンド転換した(買いサイン)
下方バンドに接近した時
<下降トレンド時>
下降トレンド中に株価が下方バンドに接近すると、
・下方バンドを押し下げて株価が下落する(下落継続サイン)
<上昇トレンド時>
上昇トレンド中に株価が下方バンドに接近すると、
・すでに株価が天井をうち、トレンド転換した(売りサイン)
株価がボリンジャーバンドを突破した時の見方
・株価がボリンジャーバンドの下方バンドを突破 (上昇・下降トレンド)
上方バンドを突破した時
<上昇トレンド時>
上昇トレンド中に株価が上方バンドを勢いよく突破すると、
・株価上昇のペースアップ(買い継続・買い増しサイン)
<下降トレンド時>
下降トレンド中に株価が上方バンドを勢いよく突破すると、
・トレンド転換(新規買いサイン)
下方バンドを突破した時
<下降トレンド時>
下降トレンド中に株価が勢いよく下方バンドを突破すると、
・空売りポジションの追加サイン
<上昇トレンド時>
上昇トレンド中に株価が下方バンドを勢いよく突破すると、
・すでに株価が天井をつけ、トレンド転換した(売りサイン)
ボリンジャーバンドの見方【上級編】
ボリンジャーバンド幅の縮小「スクイーズ」
ボリンジャーバンド幅の拡大「エクスパンション」
・価格(株価)が拡大して値幅が広くなる(ボラティリティが高くなる)
・トレンドが発生しやすい
・スクイーズの後に発生しやすい
・エクスパンションが縮小に転じると、トレンド転換が多い
ボリンジャーバンドに沿って株価推移「バンドウォーク」
・エクスパンションの時に発生する
・強いトレンドになりやすい
・株価の上昇・下落のどちらでも発生する
・スクイーズの後に発生しやすい
・バンドウォーク中にスクイーズが始まるとバンドウォークの終了のサイン
スクイーズ後、一時逆方向に動く「ヘッドフェイク」
・名前のとおり「だまし」である
・ヘッドフェイクにだまされないために、他のインジケーターを組み合わせる
・株価の上昇・下落のどちらでも発生する
・ローソク足1本でも出現する
ボリンジャーバンドの設定を活かす使い方
ボリンジャーバンド%Bとは?
<BB%Bの見方の前提>
・価格が上方バンドを上回るとBB%Bは1を超える
・価格が下方バンドを下回るとBB%Bはマイナス値となる
<BB%Bの見方>
・BB%Bが1を超えると「買われすぎ」のサイン
・BB%Bがマイナス値になると「売られすぎ」のサイン
9件のコメントがあります
>ひろしさん
コメントをありがとうございます。
記事の中ではボリンジャーバンドとMACDをご紹介しましたが、ふだんご自身で使い慣れていて勝率の高いインジケーターを使うのがベターかと思います。
インジケーターの組み合わせにかんしては、人によって相性の良さが異なるため一概に言えない部分がありますのでご了承ください。
SBI証券アプリのデフォルトの数値を見てみて、テクニカルが機能しているようでしたらそのまま使うのもありかと思います。
ボリンジャーの設定は記事に書いてあるのが一応のおすすめです。
>スクイーズさん
コメントをありがとうございます。
クロサキも最初はボリンジャーさんを知らなかったです。この方がいるおかげでバンドウォークを使った投資も可能となっています。感謝。
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ボリンジャーバンドとは?見方とFX手法2つをプロが解説
鈴木拓也
ボリンジャーバンドとは
ボラティリティ(価格変動率)を示す標準偏差が利用されており、相場の方向性を示すだけでなく、ボラティリティの変化に応じてバンドが縮まったり広がったりして次の値動きを予想できる非常に優れたテクニカル分析ツールです。
鈴木拓也
ボリンジャーバンドは標準偏差のバンドで構成される
ボリンジャーバンドは一般的に現在レートの上に3つ、下に3つのバンドと、期間20の指数平滑移動平均線から構成されます。
±1σ、±2σ、±3σの標準偏差の意味は、以下の確率でレートがそれぞれのバンド内に収まるという意味です。
- 1σ=68.26% RSIボリンジャー
- 2σ=95.44%
- 3σ=99.74%
しかし、ボリンジャーバンドで 逆張りは危険で誤った使い方 です。
それが、後ほど説明する「エクスパンション」と「スクイーズ」です。
ボリンジャーバンドの設定値
ボリンジャーバンドによる逆張りは危険
ここで、 単純にレートがバンドの上限に達したから売り、下限に達したから買い、と逆張りのトレードをすることは危険 RSIボリンジャー です。
- ボリンジャーバンドとは、価格変動率の変化をバンドで示したもの
- 最もよく使われるバンドは±2σ
- ボリンジャーバンドを使った逆張りは危険
ボリンジャーバンドによるFXトレード手法2つ
ここからは、ボリンジャーバンドを使ったFXのトレード手法を説明していきます。
今までボリンジャーバンドを使っていなかった方も、この使い方を覚えておくだけで、トレードの勝率が劇的に向上しますよ!
- エクスパンションとスクイーズ
- ±1σを使ったトレード手法
手法1:エクスパンションとスクイーズ
ボリンジャーバンドを使ったトレード手法の中で、 最も有名で勝率が高いのが「スクイーズからエクスパンションが発生」する際のトレード です。
「スクイーズ」とは、下図のように上下のバンドの幅が狭くなっている状態のことです。相場はトレンドが出ていないレンジ相場であり、ボラティリティ(価格変動率)が小さい状態であることを示しています。
そして、上下のバンドの幅が急拡大している状態が「エクスパンション」です。
先ほど説明したように、スクイーズは次の爆発(レートが急に動き出す)前に相場がエネルギーを溜め込んでいる状態であり、ボリンジャーバンドでスクイーズが確認されたら、エクスパンションが起こる時を狙っていきます。
下図のチャートでは、最初、長いスクイーズの後、何かの拍子に拮抗が破れ、レートが急落しています。この時、ボンジャーバンドは上下にバンドが拡大していますので、このままレートが走る可能性が高く、ローソク足がバンドの外でクローズしたのを確認して、(1)で売りエントリーします。
そして、利益確定のタイミングは、バンドの反対側に着目し、反対側のバンドが反転したのを確認して利益確定をします。
なぜなら、 バンドが急拡大することは、ボラティリティが上昇しているので一気にレートがその方向に加速する可能性を示唆 していますが、バンドが縮むということはボラティリティが低下し、一旦そのトレンドの勢いが弱まる可能性を示しているからです。
- スクイーズから、エクスパンションが発生するタイミングを狙う
- エクスパンションでローソク足がバンドの外側でクローズ後にエントリー
- 反対のバンドが縮まったのを確認して利益確定
手法2:±1σを使ったトレード手法
それは、±1σを超えたタイミングで順張りのエントリーをし、±2σで決済をするという手法です。
例えば、下図のチャートであれば、(1)のポイントで+1σのボリンジャーバンドを下から上へ突き抜けた時点で買いでエントリーをし、+2σか+3σへ到達した時点で売りの決済をします。
(2)売りでエントリー
(3)買いでエントリー
(4)売りでエントリー
(5)買いでエントリー
鈴木拓也
バンドウォーク 株で勝つインジケーターと見極め方
<ボリンジャーバンド>
ボリンジャーバンドの±1σの範囲内に株価が収まる確率 ⇒ 約68.3%
ボリンジャーバンドの±2σの範囲内に株価が収まる確率 ⇒ 約95.4%
ボリンジャーバンドの±3σの範囲内に株価が収まる確率 ⇒ 約99.7%
+3σにタッチしたら、そろそろ株価が下落するサイン
-3σにタッチしたら、そろそろ株価が上昇するサイン
バンドウォークとは
バンドウォークとはボリンジャーバンドの現象の1つと述べました。
すでに述べたように、ボリンジャーバンドは±2σ内にローソク足(株価)が収まる確率が約95.4%にも達します。±3σにいたっては、確率約99.7%。
ボリンジャーバンドは横ばいトレンドや緩やかなトレンドの時には、±3σの範囲内できれいに株価が上下してくれることが多い。
その時よく発生するのが、バンドウォークです。
もう少し専門的にいうと、バンドウォークとは価格がバンドに沿って推移していく状態を意味します。
バンドウォークが株の個別銘柄で起きた例
<株価上昇パターン1>
<株価上昇パターン2:逆三尊からのバンドウォーク>
<株価下落パターン>
<株価長期上昇 ⇒ 下落パターン>
バンドウォークの見極め方 ボリバンの5つの特徴
★スクイーズ(収縮)後に発生しやすい
★エクスパンション(拡大)と同時に発生する
★強いトレンドになりやすい
★株価の上昇・下落のどちらでも発生する
★スクイーズが始まるとバンドウォーク終了のサイン
バンドウォークはボリバンの収縮後に始まり
★チェックポイント★
・スクイーズ後にバンドウォークになっている
・エクスパンションと同時にバンドウォークになっている
・強い上昇トレンドになっている RSIボリンジャー
・バンドウォークのエントリーポイントはスクイーズ終了時である
バンドウォークはボリバンのエクスパンションと同時に始まり
スクイーズ ⇒ エクスパンション ⇒ スクイーズ ⇒ エクスパンション
なので、バンドウォークで順張り勝負する場合には、ボリバンのエクスパンションの始まり地点を見極めることがカギとなります。
バンドウォークは強いトレンドになりやすい
スクイーズ終了後、エクスパンションが始まると同時に、強い下落トレンドになっているのがわかります。
上昇バンドウォークと下降バンドウォークのどちらもある
スクイーズが始まるとバンドウォーク終了のサイン
バンドウォークの終了の見極め方
★チェックポイント★
・バンドウォークの後、スクイーズになった時点で上昇トレンド終了
・スクイーズ後、再びバンドウォークになっている
つまり、バンドウォークの終了の見極め方はスクイーズを見つけることにありと言えそうです。
バンドウォークにおすすめのインジケーター
バンドウォークにおすすめのインジケーターをご紹介していきましょう。
ボリンジャーバンド×MACD×ヒストグラム
※MACDの基本的な見方
★MACDがシグナルの上は上昇トレンド、下は下降トレンド
★MACDとシグナルが0ラインより上なら上昇、下なら下降
※MACDとシグナルのゴールデンクロス&デッドクロス
★MACDがシグナルを0ラインより下で上抜ける【買いサイン】
★MACDがシグナルを0ラインより上で下抜ける【売りサイン】
※ヒストグラムが0ラインをゴールデンクロス&デッドクロス
★ヒストグラムが0ラインをゴールデンクロス【買いサイン】
★ヒストグラムが0ラインをデッドクロス【売りサイン】
上のJTの株価チャートを見てわかることをまとめました。
・スクイーズ中に株価(ローソク足)が+3σにタッチしている(売りサイン) RSIボリンジャー
・MACDがシグナルを0ラインより上で下抜ける(売りサイン)
・ヒストグラムが0ラインをデッドクロス(売りサイン)
【ボリンジャーバンドとMACDを組み合わせる理由】
MACDをボリンジャーバンドと組み合わせる理由は、売買シグナルを出すタイミングが早すぎないことにあります。
売買シグナルを出すタイミングが早すぎると「だまし」が多くなる傾向にあります。
ボリンジャーバンド×RSI×MACD
・RSIはオシレーター系インジケーターの代表格の1つ
・1978年にJ・ウエルズ・ワイルダー・ジュニアが開発
・0~100の範囲で推移する
・20~30の位置に下方基準線、70~80の位置に上方基準線が引かれる
・RSIは株価に先行することがある
※RSIの基本的な見方
★30(or20)を下回れば「売られすぎ」と見る
★70(RSIボリンジャー or80)を上回れば「買われすぎ」と見る
★★かんたん解説★★
上のパナソニックの株価チャートを見てわかることをまとめました。
・バンドウォークが起こった後、RSIにいち早く「買いサイン」点灯
・RSIに遅れてMACDにも「買いサイン」が点灯
【RSIとMACDを組み合わせる理由】
ボリンジャーバンドにRSIとMACDのインジケーターを組み合わせる理由は、先行性指標のRSIと遅効性指標のMACDの両方を確認することで「だまし」を防ぐことにあります。
バンドウォークを使った順張りと逆張りのやり方
ボリンジャーバンドは順張りでも逆張りでも活用できることを意味します。
バンドウォークで順張りする方法
★★かんたん解説★★
上のBASEの株価チャートを見てわかることをまとめました。
・スクイーズの後にエクスパンションが生じている
・押し目がたくさんある
・SMA(真ん中のオレンジ線)が上昇トレンドラインとして機能
このことからも、バンドウォークのトレンドが非常に強いものであれば、最初にエクスパンションになった瞬間に「買い」で入れなくても、押し目を拾って利益を稼ぐことができるのがわかります。
バンドウォークで逆張りする方法
基本的な考え方として、バンドウォークでの逆張りにはボリンジャーバンドだけでなく、他のインジケーターやローソク足の形状、チャートパターンなどを組み合わせます。
★上段にはボリンジャーバンド(±2σ&±3σ)
★下段にはボリンジャーバンド%B(BB%B)
★★かんたん解説★★ RSIボリンジャー
上のGMO-GSの株価チャートを見てわかることをまとめました。
<左の赤丸の方について>
・バンドウォークの天井で「首吊り線」が出現 & ボリンジャーバンド%Bが買われすぎ。
⇒首吊り線は、上昇トレンドの天井で出るとトレンド転換シグナル。
<右の赤丸の方について>
・株価(ローソク足)が+3σにタッチ & ボリンジャーバンド%Bが買われすぎ。
⇒価格が+3σ内に収まる確率は99.7%。天井の可能性が高い。
・天井圏でローソク足「トンボ(十字線)」が出現。
⇒トンボ(十字線)はトレンド転換シグナル。
テクニカル分析の結果、上段に赤丸を付けた2か所は「新規空売り」のエントリーポイントと考えられる。
バンドウォークを回避した方がいい場合とは?
しかし、中にはバンドウォークを回避した方が良い場合もあります。
バンドウォークの注意点
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>バンドウォーク2.0さん
コメントをありがとうございます。
バンドウォークはたしかに奥が深いですね。スクイーズ、エクスパンション、終了時点の見極め、だましの回避など…
覚えることはたくさんありますが、覚えてしまえば利益のチャンスは格段に増すと思います。
がんばっていきましょう。
>ボリンジャーバンドっすさん
コメントをありがとうございます。
バンドウォークは始めはわかりやすいのですが、終了時点をリアルタイムで見出すのはたしかにむずかしいですね。
そのためにインジケーターを組み合わせてテクニカル分析をしていきます。
>バンドウォークハンターさん
コメントありがとうございます。
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